薔薇園の聖母

シュテファン・ロホナー 1450頃 50.5×40cm
ケルン ヴァルラフ=リヒャルツ美術館
 
15世紀のケルンの画家、ロホナーの代表作です。
薔薇の垣根に囲まれた庭園は「楽園」を意味します。
聖母子や奏楽の天使たちの愛らしい姿が印象的な作品です。




牧場の聖母

ラファエロ 1506 113×88cm ウィーン美術史美術館
 
「聖母の画家」といえばラファエロです。
ロホナーの閉ざされた空間と異なり、
緑の牧場によって表わされる楽園です。 




無原罪のお宿り

ムリーリョ 1670〜80頃 222×118cm プラド美術館
 
ムリーリョは「無原罪のお宿り」を何点も描いていますが、
これはその代表的なものの一つです。
左から二人目の天使が薔薇の花を抱えています。
この主題ではマリアの純潔を象徴するものが多く描かれますが、
薔薇の花もその一つです。




受胎告知のマリア

カルロ・ドルチ 1653-55 52×40cm
ルーヴル美術館
 
17世紀イタリアの画家ドルチの描いたマリアです。
大天使ガブリエルから受胎告知を受ける様子を
マリアの上半身のみで表現しています。
「神のはしため」としての処女マリアの
敬虔な祈りの伝わってくるような作品です。







幼子イエスを礼拝する聖母

コレッジオ 1524〜26頃 82×68.3cm ウフィツィ美術館
 
私の好きな作品の一つです。
「幼子イエスを礼拝する聖母」という主題は
祭壇画にはよくあるものですが、
やわらかな色調の画面もあいまって
礼拝というよりも母となった喜びを表現しているようです。




カーネーションの聖母

レオナルド・ダ・ヴィンチ 1473頃 62×47.5cm
ミュンヘン アルテ・ピナコテーク




カーネーションの聖母

デューラー 1516 36×25cm
ミュンヘン アルテ・ピナコテーク
 
レオナルドとデューラーによる二つの「カーネーションの聖母です。
カーネーションにはキリストの受難を悲しむ
聖母の涙から生え出たとの伝説があります。