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美がむすぶ絆 ベルリン国立アジア美術館所蔵日本美術名品展
 
 
 

2008年10月1日〜11月16日 愛媛県美術館

ベルリン国立アジア美術館は、
2006年にベルリン国立東洋美術館とインド美術館などとの統合によって設立されました。
今回の展覧会はそれを記念して開催されたもので、
平安時代の仏画、室町時代の絵巻、近世絵画、浮世絵、近代日本画まで
日本美術の名品70点を紹介していました。


プロローグ―珠玉の名品―
ベルリン国立アジア美術館の日本美術コレクションの中でも
特に優れた作品を紹介していました。

葛飾北斎 鶯 垂桜
濃い青の地に淡い紅色の桜と
ぶら下がるようにして枝に止まる鶯が印象的です。
背景の青の顔料は「ベロ青」と呼ばれたプルシアンブルーの顔料が用いられ、
ここにもベルリンと日本の縁を感じることが出来ます。


I 祈りと風雅―仏画と水墨画― 平安時代から室町時代に至る仏画と水墨画で構成されていました。

藤原正吉 架鷹図
二幅一対の軸に一羽ずつ描かれた鷹はほぼ実物大で精悍な印象です。


II 百花繚乱―近世絵画の魅力―
桃山時代から江戸時代の絵画が紹介されていした。

狩野探幽 縮図画帖「筆園佚遊」
探幽が自作を縮小模写したものを集めた画帖で、
弟子の手本としたほか、作品目録としての役割も果たしました。
現存する実作と同じものも数多く、貴重な資料となっています。

扇面 平家物語
作者は不詳ですが、扇面に平家物語の場面が描かれたものは現存例が少なく、きわめて貴重なものです。

柳沢淇園 百花百虫図
濃い青の背景に四季の花々が一面に描かれ、
蝶や蜻蛉、飛蝗といった虫が小さく描きこまれています。
花々は正確に描かれ、植物に詳しい人であれば種類を特定できそうです。
異なる季節の花を違和感なく一つの場面にまとめあげることが出来たことに
画家の技量の高さを感じます。

伊藤若冲 伏見人形図
ユーモラスな雰囲気の人形図で、見ていて楽しい気分になります。
若冲は素朴さを表現するためこの作品では意図的にあまり高価でない顔料を用いたといわれています。

渡邉崋山 鹿図 江戸後期の洋学者である崋山は同時に優れた画家でもあります。
西洋の写実技法を取り入れた様式で描かれた鹿は
毛並みの感触を感じ取ることが出来るようです。


III 江戸の粋と美―浮世絵―
美人画、役者絵、風景画など様々な浮世絵が展示されていました。

歌川豊広 夏冬江戸美人図
雪の積もる庭を望む室内の美人二人と
夏の水辺をそぞろ歩く美人二人がそれぞれ描かれています。
彼女らはいずれもすらりとした八頭身に描かれ、
当時の理想の女性美を表しています。

歌川国貞 夫婦肖像
浮世絵には珍しい肖像画です。
モデルは不明ですが身なりからかなり身分の高い人物であったと思われます。

歌川国芳 魚の心
表情豊かな魚たちがユーモラスに描かれています。
これらの魚は当時の役者たちに見立てられているとも言われます。


IV 新しい絆―近代日本画とベルリン― 明治から昭和初期にかけての日本画です。

鏑木清方 水聲
新聞広告に用いられていた作品で、
白黒写真で見てもとても上品で清楚な作品だと感じました。
柔らかな色調と優美な線描によって表現された静寂の中に
水の流れ落ちる音だけがかすかに響いてくるように思えます。


この展覧会は前期後期で展示替えが行われたため、
私は前期に展示された作品は見ることが出来なかったのですが、
それでも数々の素晴らしい作品を見て、
日本美術の奥深さを感じることが出来ました。

 
 


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