伊藤有壱アニメーション展 I.TOON CAFE
 
 
 

2006年2月9日に広島市現代美術館にて見た展覧会です。
I.TOON CAFEの“CAFE”とは“Contemporary Animation Factory Exhibition”の略なのですが、
展示会場全体の雰囲気がどことなくおしゃれな“CAFE”を思わせ、
楽しく作品を見ていくことができました。
 
 
まず会場に入ると、NHK教育テレビ「プチプチ・アニメ」で放映中の「ニャッキ!」の世界が展開しています。
「ニャッキ!」の主人公「ニャッキ」はイモ虫の男の子で、
友達の女の子イモ虫「ピンク」やニャッキの憧れの女の子イモ虫「フルール」など
楽しい仲間たちと共に物語が繰り広げられます。
 
 
「ニャッキ!」は粘土製の人形を一コマずつ撮影して動きを出す
「ストップモーションアニメ」の手法で制作されています。
一話五分間アニメなのですが、
主人公ニャッキのパーツだけでも100個以上に及びます。
ニャッキを初めとするキャラクターのパーツも展示されていたのですが、
きれいな色で、なんだか砂糖菓子のように見えてしまいました。
 
 
人形だけではなく、絵コンテやアニメの画面のパネル展示、
また実際の「ニャッキ!」の上映も行われていました。
 
 
また会場では「100万匹ニャッキ!プロジェクト」というものが開催されていて、
自分の描いたニャッキを会場に展示することができました。
こういう参加型の企画も現代美術ならではだと思います。
 
 
伊藤有壱は多くのCMやミュージックビデオを手がけており、
そういった作品の上映も行われていました。
わずか5秒のスポットCMであっても「楽しいな」と思わせる内容のものでいっぱいです。
ミュージックビデオもただ歌を引き立てるものではなく
歌との相乗効果で素晴らしい作品になっています。
CMやミュージックビデオで使用されたクレイアートなども展示されており、
映像を思い起こしながら見ていくとより楽しいものになりました。
 
 
立体アニメーションのワークショップもあり、
クレイアートを使用してアニメ作りを体験することもできるようになっていました。
 
 
「現代美術」というと、なんだかとっつきにくい印象があるのですが、
今回の展覧会はまるでテーマパークをめぐるような感覚で
とても楽しく鑑賞できました。
 


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