おうし座は冬の夜空を代表する星座の一つです。
牛の右目に当たる位置の1等星アルデバランをはじめ、
プレアデス星団(すばる)やヒアデス星団、
9世紀の超新星爆発の残骸であるかに星雲など
興味深い天体が数多く存在する星座です。

前足を曲げた長い角の牛をかたどったおうし座は
棍棒を振り上げたオリオンと相対する位置にあります。

この牛はフェニキアの王女エウロパに恋をした大神ゼウスが
彼女をさらうために変身した牛を表しています。
白い牛に変身したゼウスはエウロパに近づき、
背中に乗るように彼女の前で屈みます。
おとなしそうな牛だったので、エウロパは牛に乗ってしまいます。
彼女が乗ったとたん牛は飛ぶような速さで海を渡りクレタ島へ行ってしまいます。
クレタ島へつくとゼウスは元の姿に戻り、エウロパに求愛します。
エウロパはクレタ王となるミノスを産みます。
彼女の名前は「ヨーロッパ」の語源となりました。

プレアデス星団は生まれたばかりの若い星で構成された星団で
望遠鏡で見ると星がガスをかぶっているのがわかります。
プレアデスというのはギリシア神話に登場する姉妹で、
オリオンの求愛から逃れて星になったと伝えられます。
おうし座の牛はプレアデス姉妹をオリオンから守るようにも見えます。



モロー
エウロパ