ラファエル前派の画家たちは「スタナー」(気絶させるという意味)と呼んだ美女を好んで描きました。
ここでは愛らしくも「スタナー」の片鱗を見せる少女たちをご紹介します。


ソフィー・アンダーソン
ライラックの時

43.8×54cm
個人蔵
 
ソフィー・アンダーソンはラファエル前派の影響を受けた女性画家です。
彼女は少女や妖精の姿を数多く描いています。
風そよぐ野原でライラックの花を手に佇む少女はただ愛らしいだけではなく
気品ある美しさすら感じさせます。







ソフィー・アンダーソン
ライラックを持つ少女

22.3×19.4cm
 
少女の横顔からは「女」の片鱗を感じるようです。







ソフィー・アンダーソン
キジバト

個人蔵
 
少女の愛らしさと同時にうねるような髪が印象的です。







ソフィー・アンダーソン
髪を止める少女

個人蔵
 
薔薇色の頬は少女の面影を残していますが、
赤い唇や彼女の豊かな髪は、
ラファエル前派の画家たちが愛好した「スタナー」(美女)を彷彿とさせます。







マリー・スパルタリ・スティルマン
La Pensierosa

1879
 
ふくよかな頬や手は少女らしい愛らしさを持ちつつも、
憂いを秘めた瞳が強く印象に残ります。