ふたご座はオリオン座、こいぬ座の近くにある冬の星座です。
2等星カストルと1等星ポルックスの二つの星が仲良く並んでいます。
この星は日本でも兄弟星と呼んでいる地域があります。
通常は星座のα星はその星座の中で最も明るい星となるのですが、
ふたご座では双子の兄であるカストルを表す2等星のほうをα星としています。

この双子はイアソン率いるアルゴ船の遠征隊に参加するのですが、
海が荒れたときに海神に二人が祈りを捧げたところ、
嵐が静まり、二人の頭上に二つの星が輝きました。
このことからふたご座は船乗りの守護をする星座ともされています。

「レウキッポスの娘たち」は双子の姉妹なのですが
彼女たちはカストル・ポルックス兄弟の従兄弟に当たる別の双子の妻となるはずでした。
ところがカストルとポルックスが彼女たちを自分たちの妻にしてしまったため
従兄弟たちとの間に争いが起こり、カストルは死んでしまいます。
神の子であるポルックスは不死身であったため死ななかったのですが、
カストルの死を大変嘆き、父であるゼウスに願って空の星にしてもらいました。



ルーベンス
レウキッポスの娘たちの掠奪
1618-16頃 224×210.5cm
アルテ・ピナコテーク