Earth Mother
 
 
 


バーン=ジョーンズ Earth Mother


Earth Motherすなわち「母なる大地」を擬人化した寓意像です。

水瓶を手にして雲を起こし、大地を潤している彼女は
人間(子供)動物(狼)植物(森)といった
地上のあらゆる生命を生み出し、育む存在として表現されています。

バーン=ジョーンズは生後まもなく母親を亡くしており、
自分が母の命と引き換えに生まれてきたことに対して
終生罪の意識を抱いていました。

『Earth Mother』を通じて彼が表現したかったのは
自らの命を懸けて新たな命を生みだし、そして育て上げる存在としての
「母」に対する贖罪、そして讃歌だったのではないかと思います。