智天使たち
 
 
 


レノルズ 天使の頭


小さな翼を付けたいとけない幼子たちが
まるで語り合うか歌を歌っているかのように見える愛らしい作品です。

実は彼らはケルビム(智天使)と呼ばれる上級の天使です。
神の「智恵」を表す天使であり、
その智恵を下級の天使に伝える役割を持っています。

ケルビムは旧約聖書においては獅子と牛と鷲と人という四つの顔を持つ
奇怪な姿で登場しますが、
後には童子の顔に2枚〜6枚の翼を付けた姿で表されるようになりました。

レノルズの作品は頭と翼だけという違和感を全く感じさせず
薄もやの中に胴体が隠れてしまっているだけのように見えます。
上級天使の威厳よりも幼子の無垢な愛らしさが存分に表現された作品です。
また聖書においては百合は薔薇と並んで美しい花の代名詞ともされます。