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灼熱の六月
 
 
 

「灼熱の六月」はヴィクトリア朝の画家レイトンの代表作です。
レイトンはアトリエで眠り込んでいるモデルの姿を見て
この構図を思いついたと言われていますが、
実際には「灼熱の六月」以前にも眠る人物を題材にした作品を制作しています。
また「眠る女」というテーマはヴィクトリア時代の画家達に好まれた題材です。
そして「灼熱の六月」のモデルのポーズは
ミケランジェロによるメディチ礼拝堂の彫刻「夜」によく似ています。

この作品の最大の特色は空間のあいまいさです。
画面上部には海が見えますが、
モデルが眠っている室内(テラス?)はどのような空間であるのかよくわかりません。
またモデルの髪と体を覆う布との境界もきわめてあいまいで
似たような色調の衣裳の襞とともに溶け合ってしまっています。

画面上からは作品内の時間や場所、
またこの女性がどういう人物であるかを判断する手がかりを見つけることはできません。
「灼熱の六月」は特定の物語を描いたものではなく、
燃え上がるような色彩の閉塞的な空間そのものを描き出した作品といえます。